本年3月31日をもって,神奈川県弁護士会会長の任を無事終えることができました。ご依頼者様や多くの関係者の皆様のご理解とご厚情のお陰です。
神奈川県弁護士会を通じて公表した「退任のご挨拶」の文を,次のとおり,転載させていただきます。引き続き私を含めた当事務所にご厚情とご後援を賜りますようお願い申し上げます。
退任のご挨拶
拝啓 春暖の候、皆様にはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
私たちは、昨年4月1日、神奈川県弁護士会の役員に就任し、皆様のご理解と温かなご支援のもと会務に携わってまいりましたが、本日をもって退任することとなりました。
昨年五月に新型コロナウイルス感染症が五類感染症に移行したことに前後し、私たち役員の周辺における行動制限は殆どなくなりました。そのため、あらゆる場面において、いわゆるリアルな対面での交流や意見交換の機会が復活し、役員として、精力的かつ積極的に活動してまいりました。私たちは、幸運にも力一杯活躍する場をいただきました。
そのような中、当年度は、「弁護士は社会のために。弁護士会は会員と社会のために。」とのスローガンを掲げて邁進してきました。
社会において活躍すべき主体は、個々の弁護士です。弁護士会が主役ではありません。会員である弁護士は、人々が安らかに生活するために必要不可欠な社会基盤(インフラ)です。弁護士の職責は極めて重大です。一人一人の弁護士が、基本的人権の擁護と社会正義の実現のために、誇りを持って元気に職責を果たしていただきたいと強く思って活動してきました。委員会活動に伴い会員に支給する旅費の引き上げ、委員会活動費の加算についての指針の策定、特別会計に関する問題提起、人権救済申立事件を担当する会員への手当新設、神奈川県弁護士会第二次男女共同参画基本計画の策定、臨時総会における「ハラスメントの根絶に向けて」の訴え、会ウェブサイトや会基幹業務システム等のIT環境整備のための検討とワーキングチームの立上げ、当地開催の関弁連地区別懇談会における日弁連執行部に対する要望集約等を実施することができました。
一方、弁護士会は、個々の弁護士の力を組織的に結集・増幅させ、社会のために活動していかなければなりません。まず、いわゆる再審法改正の実現に向けた取り組みに精力を注いできました。県下選出の多くの国会議員並びに県下各自治体の多くの首長及び地方議会からご賛同を頂くことができました。また、横浜地方裁判所相模原支部における合議制と労働審判の実現及び横浜家庭裁判所藤沢出張所の開設実現に向けた取組みも加速させました。さらに、ウクライナやパレスチナ等の国際情勢に鑑み、日本国憲法の理念にのっとり平和を守る活動に邁進することもできました。
私たちは、本日をもって退任いたしますが、この一年間の大変貴重な経験を活かし、引き続き諸課題に向き合い、微力ではありますが、一会員として力を注ぐ所存です。
皆様から私たち役員に賜りましたご協力とご支援に心から感謝を申し上げます。
敬具
2024(令和6)年3月31日
神奈川県弁護士会
会 長 島 崎 友 樹
以下,副会長名(略)